JAの方にできること
農家の総合的な経営支援ができるJAの体制作りをお手伝いします。また、職員だけでなく青年部・女性部等の組合員組織向けの各種研修等を行い組織基盤の強化も行います。
農業経営支援研究所の目指すもの
農業経営支援研究所が目指すものは「豊かな社会」の実現です。
では「豊かな」とは、どのような社会を指すのでしょうか。
私はそれを「豊かな文化を持つ社会」と考えます。文化とは、「社会を構成する人々によって習得・共有・伝達される行動様式ないし生活様式の総体」、または「学問・芸術・宗教・道徳など,主として精神的活動から生み出されたもの」です(大辞林)。そして伝統文化の多くは、各地の様々な自然環境の元に住む人々によって、生まれ・育まれてきました。しかし今、我々の国は、急速にこの文化を急速に失いつつあるのではないでしょうか。なぜなら、地域文化を担う人々が地域社会から姿を消しつつあるからです。地域社会自体が消えつつあるからです。
これら地域社会の喪失は、様々な要因が絡み合って引き起こされていると思われますが、その大きな原因の一つとして経済的な要因があると思われます。つまり、地方の「仕事がない」という現実が、その地域から人々の流出をもたらし、地域文化の担い手の減少を招いている一因になっていると思われるのです。そして、このことは日本の各地域にあまねく存在する第一次産業が、今、非常に困難な状況にあるということと表裏一体の現象と考えます。
農業は、日本各地にある伝統的な産業です。そして歴史的に地域の文化は農業と密接な関係を持って育まれてきました。さらには農業自体が文化の一翼を担っていたともいえます。したがって、農業をこの国で再生し発展させることは、地域経済の貢献を通じて、地域文化の担い手を確保することに繋がるのだと、私は考えます。このような想いのもと、農業経営支援研究所は、地域社会の担い手である農業経営者を支援していきたいと考えます。
農業経営支援研究所の3つの特徴
◆農家の所得拡大が第一の目標です。
農家の経営課題は様々あると考えます。それは農業技術に関するものであったり、販売方法に関するものであったりです。いずれの課題も重要ですが、 すべては農家の所得を確保するための手段でしかありません。農業経営支援研究所は、農家の必要な所得を確保することを第一に着目し、そこから必要な手段を考えます。
◆JA等と協力し、地域全体の農業経営を考えます。
経営は個別的なものですから、その支援は個々の農家に行うのが基本です。しかし、地域の産業として農業をとらえる場合、産地全体を視野に入れた支援が必要であり、また効果的です。このことから、農業経営支援研究所は、全国各地の地域農業を支えるJAと連携し、個々の農家を支える全体の仕組み作りからお手伝いをします。
◆提案内容よりも、目的を達成するまでのプロセスの支援を重視します。
事業が上手くいかなくなる理由の多くは、実は日頃の習慣や、小さな実務の沢山の「かけ違い」によるものです。したがって「大きな提案」や「画期的な手法」を提供するよりも、当たり前のことを確実に行っていくことが、経営改善の要諦だと考えます。農業経営支援研究所は、提案後の目標達成プロセスまで寄り添った支援を行います。