第57回鳥取県農村青年夏のつどい(鳥取)

2018年9月6日(木)に鳥取県農業青年会議連絡協議会、中部農村青年連合、鳥取県が主催した標記の研修会で講師を務めました。演題は『農家のライフプランについて』で、出席者は青年会議会員、その他の新規就農者、農業研修生、関係機関の合計約40名程。
この集いは、当方の講演とそれを受けた青年農業者達の意見交換会という2部構成で行われました。

【講演内容】
1.ライフ・マネープランとは?
2.家族構成と年齢を記入します。
3.家族のイベントを入れよう!
4.目的論と原因論
5.所得とは?
6.生活費を見積もります
7.その他支出と収支計算
8.家計の年間収支と貯蓄額の変更
補講1.固定費と変動費と規模の経済(スケールメリット)

【アンケート結果】
とても良かった17%、よかった63%、どちらとも言えない17%、悪かった0%、とても悪かった0%、未回答3%

講演で印象に残ったこと】
≪青年会議会員≫
●人生の3大資金
●規模拡大はあるタイミングから利益率は上がりにくくなる
●大規模化での収入の増え方
●スケールメリットについ

●将来のことについて
●目標論で考えるという事はとても大切だと思った

●不信農家になりうる理由を知った。目標・目的を持ち、その方向性、やるべき事を明確化させる大事さを知った
≪その他の新規就農者≫
●目標を立てる事の重要性
●将来を見据えたうえでのライフプランの考え方

≪農業研修生≫
●金の使い方
●ライフプランについて
●農業者年金破たんの話
●目的論と原因論
●ライフ、マネープランシートを作成
する
●目的、目標の話。喜びをつくるのが大切ということ
●スケールメリット。
●もう少しお金的な話が聞きたかった。

●返済、生活、貯蓄のそれぞれの資金についてプランを作成していく重要性が理解できた。このプランがないと将来への不安は消えないと思った。
●労災保険について、未加入でも労災時の補償責任があるということをこれまで意識してなかったので、はっと気付かされた。
●ライフプランの作成をするにあたり会話が必要だということ。楽しみは残しておく。
●現行の固定費の中で売上げを上げる(規模拡大ではない))
●ライフマネープランを使用しての経営企画・家計の改善・予定の立て

●人は気持ちで動く
●資金はいずれ不足するから余裕のある内に資金を残しておく
●保険の話はとても参考になった

≪関係機関≫
●週単位で記帳する。大切なことと感じた。
●話が具体的で良かった。
●技術は関係なく、家計が原因(経営悪化の要因)。

●不振農家の理由は、家計がどんぶり。農業技術より家計。
●人生の3大資金の説明で将来にしっかりとした備えが必要だということを図で明快に説明されると心配になった。とても良いキッカケを与えてもらった。

【講演の理解について】
≪青年会議会員≫
●目標をまずしっかり立てる大切さが分かった
●話が面白く聞きやすかった
●グラフで見せてもらえたので、よく理解できた

●今までにない生活を中心とした話だった
●最後のところが少なく感じた

●計画を立て取り組む事をしないとより良い未来の自分の生活を得られないということ
≪その他の新規就農者≫
●聞き手が飽きないような話し方でおもしろかった
●モチベーションが上がってよかった
●自身の不勉強さもあって少々難しかった

≪農業研修生≫
●講師の方が講演慣れされてて分かりやすかったから
●人は気持ちで動くから
●シュミレーションをせよ、という話だった

●あまり知らなかったので良かった
●経理の知識はあるので、わかりやすい説明だと思った

●規模拡大はあるところまでは所得率は上がるが、一定以上になるとさほど変わらないことは知っていたが、その目安が2000万円だということが分かった。ただ詳細の説明も、うかがいたかった。
●おおよそFP2級を取ったときの一般的な内容と重なっていたが、思い出しになったため。また、労災については新たな気持ちを得られたた
●年令でお金の使い方のことがよく分かった
●前職で経営計画・予算等を立案したりしていたので内容は理解できた

●難しかった
●研修生であるためレベルが達してない
●まだ研修生のため、所得収入のところが難しかった

≪関係機関≫
●話が具体的で良かった
●詳細は再度資料を再読する
●もう少しゆっくりお話が聞きたかった

●目的と現状をしっかり捉えることの重要さを再確認できたから
●簿記の観点の話をしてほしかった

●スピードが早かった。テキストの中身は良く、時間が足りなかった。実際にシートをつくることが重要。
●将来のことを表に書き出したり、家族と話し合うこと、そのプロセスが重要だと理解できた。

農業青年の皆さんは経歴も様々で、大変ユニークな考えをもって実践しており、当方も大変刺激を受けました。高い意欲をもった農業青年がこれだけいる鳥取県の農業はこれから注目です。
最後に、東京でのうち合わせからご支援いただいた事務局の霜田さま。ほか皆様、大変お世話になりました。
また機会を楽しみにしています。