設立初期法人運営管理研修会(新潟)

2020年11月18日、表記の研修会が新潟県農業経営相談所の主催で開催され、講師を務めました。会場は燕三条地場産業振興センターリサーチコアで行われ、出席者は農家だけでなく行政等の支援団体も出席し総勢51名となりました。

今年は後半に農家との個別面談の時間となったので、内容もその分削って実施することになりましたが最後はやはり駆け足になってしまいました。

【研修内容】
1.法人化と経営
2.農業法人の経営目的と目標の設定
3.決算書と会計から現状を把握する

【アンケート結果】
大変良かった:45.9%、良かった:48.6%、普通:5.4%、いまいち:0%、悪かった:0%

 

 

 

 

 

【研修内容について】
・P/L B/Sと見方がわかり、そこから読み取れる情報がどんなものかが分かった。
・決算書等の見方が少しわかった気がする。
・貸借対照表の見方の説明が良かった。
・設立初期法人に対しては大変参考になる研修内容であったと思う。特に講義だけでなく演習・発表は受講者とのやり取りがあってよい。経営者の基本的な知識の習得につながる研修であり、農閑期に複数回実施したほうがよい。
・早かったがよかった。
・見るべき項目の説明があり良かったです。
・会計において個人での場合と法人での場合の違いを説明されていて、良かったと思います。
・経営支援については素人ですが、とてもわかりやすく解説していただき、感動しました。
・P/L B/Sの着眼点
・昨年・今年と勉強させてもらって木下先生の話が良く理解出来たが、また勉強させてもらいたい。時間が足りなかった。
・経営目的と経営目標の設定の意義。P/L B/Sの読み方(農業者には縁のない所だったので)
・簿記を勉強したことのない者にも「なぜこのように考えるのか」がとても分かりやすかった。
・目的論と原因論。目的設定。創業前にB/S・P/Lの振り返りができた。
・農業者ではないが、農業者と共に経営内容を分析する参考とさせていただきます。
・現在個人経営ですが、法人視点でのB/S・P/Lの読み解き方、とても勉強になりました。生きるために必要な”金”の健全なまわし方ができているかいないか、帰って決算書の中身を読み直そうと思います。
・大変解りやすかった。
・法人化の目的、目標が重要であるところをわかりやすく説明していただけた。
・参考になった。
・基礎知識の復習ができた。
・経営分析の代表的な指標がいくつか紹介されたが、もう少し細かい説明も聞いてみたいと思った。(指標、比率等を知ると様々な視点があり、特に米主体の農業経営ではどの指標を重要視したら良いか。)
・よくわかりやすい説明でした。今までのこのような研修会では、理解できなかったが少し解るようになった。
・目的、目標の考え方、設定等わかり易く説明いただいた。
・会計の話はいつもいつも数字や文字を読み上げて、計算の説明をしているばかりですが、木下先生の話はずばり「楽しい」の一言でした。もう少し時間をかけてゆっくりお聞きしたかったです。
・貸借対照表の見方を復習できた点
・決算書の基本的なところの意味が理解できてよかった。
・目的・目標・現状把握の重要性がわかって良かった。
 ・最初の決算期を迎えるので、具体的にいくら準備金で留保すればいいのか。20ha~40haの経営モデルで時間をかけて教えてほしかった。
・簿記の部分が早かった。
・時間が少なかった。経営分析などをもう少ししてほしかった。

 

 

 

 

 

【法人や地域の課題について】
・ 雇用人員の確保が大変難しい。
・儲かる農業の実現により、他産業以上の魅力を出す必要がある。この取り組みにより、担い手の確保が実現される。他産業との連携他業種の取り組み等も十分に検討が必要。
・長期的に持続可能な法人経営といえるようになる必要がある。
・後継者 米価の下落
・構成員の高齢化
・構成員の高齢化 社会保険の未加入 イノシシ対策への費用の増 稲作による農道除草の分担
・個人農機具を法人にうまく移行させたい。
・地代が高い
・地域での知名度が低く、受け皿として認知されていない。
・農業者の慢性的な低所得化による就労離れと新規就労者の活力にアプローチした成功の見える化。実現化。元気のない農業「たいへん、くるしい」の見方を変える対策など。
・体力のない経営体が多く、またとりまく集落環境も悪化しているため、地域全体を含めた改善が必要な状況となっていることです。
・人件費の高まり
・会計は税務申告のためであり、経営分析されている法人は少ない。設立初期法人だけでなく、その他法人も対象にしてはどうか。
・後継者問題  実際に動く人が限られている  まかせっぱなしになる
・組合ができたばかり、これからが大変です。
・豪雪地で稲作1本であり、職員の冬季作業がない。
・農事組合法人から株式会社への移行
・税務のプロが指導員に少ないため、わかる職員に業務が集中してしまっている。間違いが許されない仕事のため、2~3年ではプロにはなれない。若い人はすぐに異動となり、なかなか指導員と税務のセットが定着しない。税理士のみに頼ると、現場をどうしようといった相談もできず、短い冬の間では、考える時間が足りないので、JA指導員の税務のプロ化を求めます。
・資金繰りが課題。

 

いつもは寒い中で行われるこの研修も今年は暖かく、数えると今年で7年目となりました。
今回も無事終えることができたのも、事務局の玉木課長、山田課長、桑原様、松原様のお陰と思われます。
今後もどうぞよろしくお願いしたします。