設立初期法人運営管理研修会(新潟)

2019年12月5日、表記の研修会が今年も燕三条地場産業振興センターメッセピアで開催され、講師を務めさせて頂きました。
主催は新潟県担い手育成総合支援協議会等で、参加者は設立初期法人(概ね5年以内)、設立作業中の組織等の代表、経理事務担当者等であり県内農業者57名、市町村4名、県振興局6名、JA9名と今年も多くの方に集まっていただきました。

【研修内容】
1.法人化と経営
2.農業法人の経営目的と目標の設定
3.決算書と会計から現状を把握する
補論.事例から考える農業法人経営

【アンケート結果】
1.法人化と経営
(大変良かった45%、良かった49%、普通6%、いまいち0%、悪い0%)
2.農業法人の経営目的と目標の設定
(大変良かった49%、良かった45%、普通6%、いまいち0%、悪い0%)
3.決算書と会計から現状を把握する
(大変良かった55%、良かった41%、普通4%、いまいち0%、悪い0%)
4.総合評価
(大変良かった57%、良かった41%、普通2%、いまいち0%、悪い0%)

【研修会の内容について】
≪良かったところ≫
・分かりやすかった所ところと、分かりにくかった所が二分化した。
・関わり方(JAとして)が具体的に理解できた。きっかけにしていきたい。
・法人ではないですが、法人化を考えています。今回法人について勉強になりました。今後組合員さんと話し合っていきたいと思います。
・決算書・会計たいへん難しかったが、たいへん役に立つと思う。
・経営目的・目標のたて方。
・ただ数字を見せているだけでは理解されない。そのために言葉で説明する事が大事。
・参加者に対応したわかりやすい説明で聞きやすい。(中身のレベルが初歩的なのでさみしい気もしますが(法人なのに))
・法人の決算の見方。
・例題を使いながら具体的、考えながら研修できた。
・法人経営で多くの人が抱える問題を具体的な話をもとに解説してもらえたのでよかった。会計の話も基礎から教えてもらえてわかりやすかった。
・計画は夢を語るところから始める(否定しない)。投下設備あたりの売上高。
・目的と目標の設定がおもしろかった。
・最初の目的、目標、現状把握の話は今後役立てたい。当町内の現状は、まだまだ個人経営が多く今後法人化に向けて進めたい。その後経営の勉強をしたい。
・法人と接する際、参考にさせていただきます。
・貸借対照表のわかりやすい説明。
・決算書の見方。注視すべき点が勉強になった。
・午前の部は、現農業法人や農業法人を検討している農業者にはよかったと思います。午後の部は農業法人化を検討している農業者には、経験がない分難しかったと思います。しかし全体的にはよかったと思います。
・演習問題が豊富で、理解の大きな助けとなった。
・資料と説明がわかりやすかった。演習が間にはさんでいたので眠くならなかった。
・わかりやすかった。資料がよい、後に使えると思う。
・法人のB/Sの見方、会計処理がよかった。
・要点がまとめてあり、わかりやすかった。
・法人設立に向けて参加したのだが、今の経営内容(現状)を知れてよかった。
・研修会の話を聞くだけでなく、具体的に自分はどう思うか答えてくれた事はよかった。
・演習などよかった。穴うめもわかりやすくよかった。
・とても聞きやすい話だったと思います。ぜひ補論の部分もいつか皆で考えることができればと思います。身につまされる事例ばっかりですので。すごくいい問題。
・法人化の目的、目標を問われ一番大切かつ根本的なことを痛感いたしました。日々の仕事や業務に追われて、つい忘れがちでした。会計について経営分析の見方についてはわかりやすかった。自分の無知を知った。改めて勉強したい。
・基本から教えていただき、有効な時間となりました。
・令和2年度、任意組合を法人化し農事組合法人へ。目的と目標をしっかり掲げる事の重要性を感じた。
・財務諸表等の見方がよくわかった。
・わかりやすい説明でよく理解できました。財務諸表のつながりをよく説明していただき、おぼろげながら理解できたかなと思います。
・午前中は理解できたが、午後からの後半は理解できなかった。
・長時間の講義であったが、具体的でわかりやすかった。
・①決算書と会計から現状を把握する。②農業法人の経営目的と目標の設定。
・会計諸表は作るだけだったが、意識して分析するように努めたい。

≪悪かったところ≫
・午前の部は、現農業法人や農業法人を検討している農業者にはよかったと思います。午後の部は農業法人化を検討している農業者には、経験がない分難しかったと思います。しかし全体的にはよかったと思います。
・午前中は理解できたが、午後からの後半は理解できなかった。
・この研修はこれはこれでよかったと思うが、私の求めていたものとは違っていた。求めていたのは農業者個人→農業法人に成り上がっていく過程のノウハウ、および成功例・失敗例など事例が聞きたかった。振興局の担当からは各法人の代表が事例を話すから参考になるよと言われて参加しました。世の中には儲かっている法人・農業者はたくさんいると思われるのでそのような人を呼んでいただいて、ディスカッション等をする機会を設けてほしい。そのことを契機にし法人・起業家の場となるようになればいいと思います。

【各法人の課題】
・離農が加速しすぎていて、法人の営農力をしのぐ。
・強いリーダーシップの発揮。リーダー的な人材不足。
・法人化して2年経過しましたが、未だに自分の田・自分の機械へのこだわりが強く、意識を変えるに苦労しています。いままでの活動・運営を振り返って、全員で将来像を組み立てたいと思いました。
・生産(現場)に追われ、経営管理・改善の取組みが後手に回っている感がある。
・高齢化・話し合い不足。
・今のところ、個人経営のため何も答えられない。
・地域の農地の受け皿となる法人(個人含め)の少なさ。
・①後継者不足、②就農者とリタイア農家の数の不均等、③各地域での熱意や危機意識の差(何とかなる。(誰かが)どうにかしてくれるという考えの人)、④農家(法人含め)の高齢化
・労働力不足→雇用。管理農地の増加。
・面積に対して人数が少ないので、人材(労働力)の確保。もしくは現状の作業の効率化。
・人手不足。
・純利を確保するのがむずかしい。
・高齢化。利益減
・農業法人はこれからなので参考になった。
・従事員不足。
・人手不足につきると思います。人材不足。
・稲作主体の地域であり、法人設立後に園芸部門等の導入について消極的である(難しい!)。構成員が兼業者が多く、複合部門を導入する手法はどうすればよいかヒントが欲しい。
・私自身がまだまだ勉強中であり、わからないことがありますが、地域での世代交代がうまくいかないことが課題かと思います。
・法人設立にあたり集落営農型でなく、6名での設立となるが、構成員の平均年齢が高い事。中長期的には株式会社への変更を考える。
・立ち上げ時の個人の機械の処遇をどうするか。
・法人立ち上げ準備中です。
・後継者がいない。

今年も、参加者の方々の大変熱心な受講姿勢を前で話しながら強く感じました。皆さんの期待に応えて、少しでも新潟の農業法人の発展に資すれば幸いです。

最後になりましたが、事務局の玉木課長ほか皆さま、そして石高様、今年も大変お世話になりました。今後もどうぞよろしくお願いします。

【新潟市寄居浜からの夕陽】