経営分析実践研修会(岐阜)

平成29年2月21日(火)、JA岐阜中央会主催の表記の研修会がJA岐阜研修所で開催され、事務局合わせ20数名のJA職員参加の元で講師を務めさせていただきました。

研修は以下の通り2日間あり、1日目は県中央会の担い手サポートセンターが行い2日目を受け持ちました。

【研修内容】
1日目(岐阜県中央会)
1.農業経営管理支援をとりまく情勢
2.経営分析の基礎知識
3.本県における経営分析の取り組み

2日目(農業経営支援研究所 木下徹)
1.農業経営管理支援の全体像
2.経営支援の進め方
3.経営分析演習
4.フィードバックとコミュニケーションスキル
補論.フィードバックの基本手順

【アンケート結果】
大変良かった(47.6%)、良かった(49.5%)、いまいち(2.9%)、悪い(0%)

=研修内容=
・経営比率からの分析ではなく、経営実態から分析する(仮説立てて考える)やり方は、新鮮な感じでした。経営支援はいかにして課題を見つけ、正解を提示するかという考え方を持っていましたが、仮説からの気付きというところで楽な気持ちで臨めると思います。
・グループワークによりいろいろな考えが聞けた。
・何となくのイメージがある程度具体化出来て参考になりました。
・木下先生の解りやすい話と内容に集中して講義受けることができた。経営分析は難しいと身構えてしまうが、そうでないことで気が楽になった。
・経営支援について手法や手順がよくわかった。
・実地に基づいている部分が垣間見え、解りやすい部分があった。
・経営分析演習は、もう少し時間と情報があった方が興味深い内容になたかもしれない。
・農業所得を上げる為に、グループワークにより考える事が出来て良かった。
・時間がなかった事も関係していると思うが、最後の「フィードバックコミュニケーションスキル」は必要だったのか。全て読み上げるだけではなく、ポイントを絞って説明があっても良かった。
・演習が多いのは良かったと思います。時間の関係でフィードバックとコミュニケーションスキルがすすっと進んでしまったのが残念でした。
・もう少し難しい話と思っていたが、解りやすく説明していただいたと思います。
・営農担当の方との話し合いの中で、どのようにその作物の生産性について考えればよいかなどの考え方を学んだ。
・参加型で身の付き方が違う。グループ制で雰囲気が良い。
・JAの経営コンサルという考えを知ることができ、現在行っている記帳代行の方向が見えたと思いました。
・非常に合理的で理解しやすかったです。
・経営支援の進め方について非常に分かり易く、学ぶことができました。経営分析演習においては、自班や他班の意見等大変参考になり学ぶことが多くありました。
・5-2からのデータを使用して経営分析をしたことにより、個人の意見ではなくグループ討議することのより、多様な意見が出たことにより、発見などができて良かったのではないか。フィードバックスキルは必要な事だと思います、自己満足で終了するのではなく、相手の話を聴いて進めることが大事である。
・研修に参加して、細かく考えすぎてしまい手が止まってしまうことが普段多い中で、気が楽になったと思う。
・分かりやすく、伝えたいことが明らかであった。一日だけでなくもっと日数をかけて色々なケースを聞きたかった。
・定量情報のみで、仮説をいくつか考えれれることが分かったこと。
・おもしろい研修内容でした。短い日数で行われたことが少しおしいです。

=JAの課題=
・JAにおける役員、部課長の理解がない。
・担当者はやる気でも続かない。異動で継続性がない。
・記帳代行を増やしていける体制作りから取り組む必要があると考えます。現状の営農部の体制では新たに業務を増やすのは困難だと思います。
・記帳代行を進めているのですが、職員の税務に関する知識が低い。
・可能であれば専任部署でやる仕事だと思うのでその対応。
・JA職員全員が経営支援の必要性を理解して取り組みやすい環境づくりが出来ないと進まない。
・現在行われている記帳代行は、昔ながらのやり方であるので今回学んだような法が良いと思った。
・上層部での農業者へのJA対応(経営支援)について、コンサル等簡単な言葉だけではない、深い部分があり研修を受けてもらいたい。
・短期で結果が出ないこと。気の短い経営者が多い事。
・組織(JA)として全体で取り組もうとする意識がない。
・役員の理解、職員のやる気。
・経営支援を財務諸表をみてアドバイスする事だけだと思っている人が多数だと思います。
・現状、未収金回収ありきという考え方が強いかなと思っている。個人的にそう思っているだけかもしれないが、少し考え方を変えていきたいと思う。
・部門間連携がまだできていない。情報の共有が今後の課題。
・担い手不足で労働力が足りない。
・経営コンサルという視点があいまいであり、事業としても実施していくには改めてしくみを考える必要があると思いました。
・会計基準の調整をしなければならない。アイテム自体はありますので。
・1.継続的な経営支援を実施する体制の構築(JA内、連合会内、JAグループとして)2.経営支援を実施するのに必要なスキルの習得。3.経営支援をする対象の明確化4.支援する部門間の連携(チーム作り)5.コミュニケーション能力の向上
・現在、記帳代行を行ているが対象にまとまりがなく、比較しにくいのではと思う。
・人材不足、能力、やる気、雰囲気(チームワーク)ヨコののつながりなし。私の持っている部会ではあまり参考にならないかも。販売額少なすぎ。赤字経営。
・記帳代行がすすまないこと。
・現在、JAでの購買データを提供し、各営農組織にて記帳をしてもらっています。つまり各営農組織によって記帳の項目がバラバラでそれを統一かするのにかなりの時間を必要とします

 

 

 

 

 

岐阜での研修は初めてでしたが、鋭い質問が多く、またグループワークも意見が飛び交い、受講者のレベルの高さを感じた研修でした。この地での今後の経営新事業の発展が期待されます。

最後になりましたが、事務局を務めていただいた、中央会の野田センター長、小西調査役、藤川副調査役、ほかサポートセンターの皆様、大変お世話になりました。また機会が有ればお呼びください。
ありがとうございました。