農家経営分析診断・コンサル担当者研修会-2021後期-(長崎)

当初8月に予定されていた研修会がコロナにより延期され、10月5日~7日に開催されました。
主催は県中央会と長崎県農林部で出席者はJAグループ14名、県7名となりました。
コロナ禍により出席者が前期より減少しましたが、9年目になることしも前後期で開催できて何よりでした。

【内容】
1.肥育農家の経営分析
2.集団データの分析
3.支援マインド2
4.コンサル実施体制
5.コンサル業務

【アンケート結果】
1.肥育農家の経営分析
(大変良かった41.2%、良かった58.8%、普通0.0%、いまいち0.0%、悪かった0.0%)
2.集団データの分析
(大変良かった55.6%、良かった44.4%、普通0.0%、いまいち0.0%、悪かった0.0%)
3.支援マインド2
(大変良かった55.6%、良かった38.9%、普通5.6%、いまいち0.0%、悪かった0.0%)
4.コンサル実施体制
(大変良かった61.1%、良かった38.9%、普通0.0%、いまいち0.0%、悪かった0.0%)
5.コンサル業務
(大変良かった63.2%、良かった36.8%、普通0.0%、いまいち0.0%、悪かった0.0%)
6.総合評価
(大変良かった64.7%、良かった35.3%、普通0.0%、いまいち0.0%、悪かった0.0%)

【研修内容について】
・演習等を使ってアウトプットが多かった。他の方の意見も聞けて参考になった。
・コンサルタントについて、いわゆる定量的なものの分析をすることが重要であるという固定観念があったが、定性的なものの重要性を知ることができてよかった。
⇒研修でも繰り返しいましたが、コンサル成否のキモは農家の定性的な側面にどれだけアプローチできるか。
・自分は販売担当としてJAにあしかけ15年させてもらっており、農家と接することも多かった。しかし、経営面も表面上でしか見ておらず、やったことのない勉強をさせてもらい新鮮だった。特にデータ(視える化等)の見せ方、伝え方については今後業務に活かしていきたい。
⇒ベテラン職員に評価していただけるのはうれしいですね。是非活かしてください。
・前期同様、経営分析をするにあたって興味深い内容だった。調査分析することで問題解決につながることはもちろん、いろいろな選択肢の中でよりよい方法を考え、導き出していきたいと思う。
・演習問題が長崎県の規模にあっていないと思った。(2日目の60ha作付け者など)長崎県内のデータを使うべきと感じた。
⇒確かにそうですが、演習問題の本質は面積の大小とは関係ないところにあったはずなので、あまりこだわるところではないと考えています。
・今回の研修で、それぞれの農家に不安なことは無いか、その不安についてどのような調査が必要になってくるのかが具体的に理解できた。今後、まずは農家とのコミュニケーションを大事にして指導員としてどのようなことが求められているかを聞き出せるようになっていきたい。
⇒農家とのコミュニケーション力は支援をするうえでの万能スキルです。
・肥育農家の経営分析や集団データ分析をとおして、普段見慣れない肥育農家の経営の特徴が分かり、個人だけでなく外部データや集団データを活用することでより深い分析ができることが分かった。
・グループワークが多く、自分たちで考える時間があったのでより理解が深まった。
⇒自分の頭で考えることで理解は深まると思います。
・自分の担当外の知識も学ぶことができた。定量的な面の分析だけでなく、定性的な面を含めて支援していくことが大切。経営分析の深さ、様々な手法があり、それを支えるコミュニケーションが重要である。
・具体的な事例をもとにどのような内容を確認し、効率的に対応するかを検討することができ、参考になった。畜産は園芸品目と異なり、結果が出るまでの時間がかかるし、1年では見えないところがあり、難しい面があると思う。複数のデータを比較することで課題が見えてきたので今後経験を積んでいきたい。
⇒『効率的な対応』ってところ大事です。経営支援をしている側の経営力が問われているのです。
・コンサル業務について、理論的なことから実務的なことまで、幅広く学ぶことができた。今後、農家さんと面談する機会があれば実践したい。
⇒是非実践してください。
・少し演習が多く、説明が少なかったように感じた。
⇒中盤は説明ばかりのところもあり、後半は演習ばかりだったので、バランスはよくなかったでしょうかね。
・話の深いことが多く、考えさせられることが多かった。
⇒嬉しい反応です。
・コンサル実務の研修を通して実際にコンサルをすることを想定してどのように考えて対応をするべきか理解することができたと思う。
・演習がたくさんあり、考える練習ができたのがとてもよかった。
・経営のよくない人の支援はやらないといけないけど、なかなか取り組めないことなのでたくさん演習できてよかった。
・ホワイトボードを活用することの大切さを学べた。前期、後期3日、3日のあたり年だった。コロナでしかたないが、マスクで声が聞こえづらい。
⇒ホワイトボードが使えると会議も打ち合わせも随分良くなりますよ。
・グループ演習が多くあり、班の人たちと良く会話ができてよかった。1つ1つの演習、内容分かりやすくコンサルはとても難しいと感じた。それは情報収集もだが、農家さんとの信頼関係を築いていかなければならないし、分析にも関係機関とも密接な関係を築いていかないといけないのだと改めて思った。もう少し、演習を繰り返したいと感じた。
⇒演習よりも実践をした方が勉強になると思います。

【農家の経営課題は?】
・経営しているという意識が少ない方がいる。農業をしていくうえで、毎年安定して利益が出るわけではないので経営の基盤、計画を見直して所得を上げていかないといけない。ただ、現状維持を目的としている方もいるため、そこの意識改革は大事だと思う。
⇒現状の正確な把握はしていないが現状維持が目的って人、結構いると思います。
・経営状態を農家さん本人が理解できていない人が多いと思う。
⇒多分、多くはそうでしょう。
・経営不振農家は特に現状(経営内容)を把握していないことが多いと思う。
・農家の高齢化
・本当の意味で決算ができる人が少ないと感じる。自分の収入について知っている人が少ない。
・経営上の課題は経営を自分がしているという意識を持つこと。経営が悪くなっていることを回りの責任となるようではうまくいかない。
⇒我々も、つい周りの責任にしがちですよね。
・個人出荷者は販売PR業務の負担が大きい。
⇒そいうなんですか?地域や品目によるんでしょうけどね。
・経営が悪く、資金繰りがうまくいっていない。(本人の気持ち、性格など定性的なものが要因)
・反収に目がいっているとこがまだ多い気がする。経営も自分のところをしっかり見つめられているところとどんぶり勘定なところの差がある。
⇒経営者でなく生産者(技術者)なんですね。
・経営の内容をしっかり把握している農家とそうでない農家がいる。申告書提出でおわるのではなく、実績の振り返りまでできれば。
⇒やってください。
・経営者であるという意識の不足。
・大きい買い物をしないといけない時があり、その前後の経営が不安定になるときがある。
⇒なるほど。そういうタイミングの問題もあるのでしょうね。
・労働力の確保。
・経営感覚がなく、どんぶり勘定な人。
・お金(コスト)をかけてそれ以上の利益を得るという考え方が理解できない人がいること(安物買いの銭失いに陥っている)
⇒たしかに居そうですね。目先の安さだけに関心がいってしまっている。
・どんぶり勘定のところがあるので、興味を持って内訳を気にしてほしい。後継者不足。未来への希望。内部要因を外部要因のせいにすることがある。
⇒是非、皆さんで興味を持たせてあげてください。
・預託や資金があるからと導入を繰り返すこと。いまはあっても底なしということではない為、現状をしってもらう必要がある。

【JAや組織の課題】
・誰の立場で内容を進めるか、内部・外部でのすれ違いがないよう合わせる。
・経営不振の農家の不安を和らげて債務を減らす方向を本人に意識させる。
・指導員等の不足が問題。
・新しい取り組みに対して、保守的になるのではなく、もっとよくなるかもしれない可能性を考え、取り組むべきだと思う。
⇒そうですよね。小さな積み重ねをやっていくしかないですね。
・金融と営農で考えに差がある。金融も営農についてもっと関わりを持つべきだと感じる。
⇒もっとうまく連携できればいいですよね。結構、金融の人も営農を知りたがっていたりしますよ。
・農家が必要としているものを理解すること。
・データや数字の分析は行えているが、定性的なところへ配慮が出来ていないことが多い。
⇒なるほど。それはあるでしょうね。
・個別経営面談をより効果を上げるため、ただやるだけでなく、効果が出るように毎年検討や改善が必要である。
⇒はい。その通り。改善はずっと求めていくべきです。
・内部でどこまでの支援が必要か、目標が共有できていない。何人に対してどれだけの支援ができるかわからない。
・信頼関係の構築(JA、農家と)人員の不足が課題、支援にかける時間がない。
・人員不足。
・個人面談を実施しているが、青申まで見れていない。対象農家が多く、時間がかかる。経営内容まで共有する重要性、必要性をあまり感じていない人が多い。
・経営者の素質がない新規就農者を新規自営就農させてしまい、補助事業で建ててしまったハウスの処理に困る。
⇒たまに聞く話ですね。ハウス業者は儲かったでしょうが。
・現状維持を好む傾向にある。(挑戦しない、自由にやらせてくれない、根拠があってもやる気がそがれる)
⇒根深いですね。
・支援をすすめる上席とすすめたいけど問題のある担当(他に担当している仕事など、忙しい時期に支援をするように言われたり、農家さんと連絡がとれず話 がすすめられなかったりと板挟みになりがち) → 経営支援とは何なのかの情報周知を行う。

 

起業してから10年、毎年来ている長崎にコロナ禍なか今年も来ることができて、良かったです。
急病人なども出ましたが、事務局の適切な対応で大事に至ることもなく、終了することができました。

前後期合わせた6日間の研修ですが、山川部長、松浦部長、朝長次長、柴﨑様、吉田様、大変お世話になりました。
今後ともどうぞよろしくお願いします。