佐度地区における農業法人運営管理研修会(新潟)

平成30年2月13日14時~翌14日14時まで標記の研修会が、JAグループ新潟担い手サポートセンター主催で行われ、講師を務めさせていただきました。この研修会は主に島内(佐渡市)の農家経営者(主に法人経営者)向けのもので、当日はJA職員および県振興局の職員を含め50人程度の参加がありました。会場は、佐渡市の旅館浦島。

内容は以下の通りで二日間で正味7時間ほど行いました。

1.経営と経営計画
2.集落法人の経営目的と目標の設定
3.決算書と会計から現状を把握する

 

 

【アンケート結果】
①経営と経営計画
(大変良かった40.6%、良かった59.4%、普通0%、いまいち0%、悪かった0%)
②目的と目標設定
(大変良かった42.4%、良かった51.5%、普通6.1%、いまいち0%、悪かった0%)
③決算書と会計
(大変良かった51.6%、良かった35.5%、普通12.9%、いまいち0%、悪かった0%)
④総合評価
(大変良かった51.7%、良かった48.3%、普通0%、いまいち0%、悪かった0%)

【アンケートの声】
=研修会について=
・資料のフォントサイズや出典の記載、資料を音読していることなどが良かった。
・MCの際、大切な項目やポイントを「連呼」する。この手法は頂きます。
・高齢者、難聴者には話すピッチが速い。
・演習が折り込まれていて聞いているだけより良かった。
・違う団体と組んで演習ができるともっと良かった。
・正直、農業の経営は全く分かっておらず、目標を設定したり、計画を立てるのもこんなものかなって感じでやってきていたので、今回参加させていただきてとても良かったです。少しずつでも実行していけたらよいと思います。
・大変良かったです。
・「決算書から現状を把握する」というところがとてもわかりやすかったです。自己資本比率や流動比率等、勉強したことはあったのですが具体的な例を挙げて説明していただいたのでかみ砕く事ができました。
・決算書、話を聞いている時は理解したつもりだったが、演習になるととまどう所があった。その他は話の内容として理解できたと思う。
・研修会の後半については時間が押していたので、もう少し時間が欲しかった。
・3番がとても分かりやすい説明でよかった。時間が少なかった。
・研修会は1日にしてもらいたい。
・2日間は長いので1日にしてもらいたい。今後の組合運営の参考にしたいと思います。分かりやすかった。
・話し方、資料が解りやすい。
・目標と目的の違い、その為の現状分析、課題化、行動計画につながる検討の流れが、手法として理解できた。
・財務諸表の見方のさわりが分かった。
・金融公庫資料で一般的な状況が分かった。
・バランス良い分野の話をいただいた。
・研修内容において、③の決算書と会計については大変勉強になったと思う。
・研修内容①②に関しては、10年前より一般企業の方が進んだ内容になっていて、少し情報が遅いような気がした。
・良かったところ、1夢を語れ、2内部留保増強、3演習
・今まで現場専門だったので経理や決算等に全く関わっていないので難しい点もありましたが大変参考になりました。
・会計に弱いので解らないことが多かったが帰ったら決算書を見直してみたい。
・今回、本年中に法人立ち上げを計画、10月~11月、さてどうなるか。
・問題等により理解ができた。
・わかりやすくて良かった。
・他の法人の人との会話。
・「経営」というかたいイメージの内容を柔らかくかつ解りやすく話してくれたのでとっつきやすかった。
・BS、PLなど初めてのひとでも解りやすく、理解しやすいと思いました。
・歯切れのよい説明と区切りごとに演習が入り、頭を使う研修になっていました。大変わかりやすかったです。
・夢、ビジョンをもつことの大事があらためて確認
・演習を交えての研修であったため理解がしやすかった。決算書と会計から現状把握し読み取ることが必要である。
・目的、目標、現状確認を具体的に考えさせられたので良かった。
・各演習時間が短かった!?アウトプットは良かった。照明が暗かった。
・経営目的、目標の作り方から分析の仕方まで明日から取り組める解りやすい話をきかせていただいた。
・決算書と会計から現状を把握するところが解りやすくて良かった。(内部留保、スケールメリット、過剰投資)。JA職員向けの研修会もやってもらいたい。
・決算書の見方がとても分かりやすく今後に役たてると感じました。また、目的に向かってチームとして取り組むべき考え方などとても参考になり、大変有意義な研修でした!
・今まで理解できなかった決算書の見方を少しでも出来るようになり感謝申し上げます。

=経営の課題=
・プライドが高く自立心の強固な土地柄である。個々を集約するとなると作法や風習、縄張り、土地への執着が問題となっている。
・年齢、体調などで突然離農する場合、作付規模に関係なく受け入れられる器がない。
・学生時代を思い出しました。ありがとうございます。
・後継者不足と耕作放棄地や荒れた山をどうするか。
・構成員全員と足並みがそろわない。地域の人々にまだ認めてもらえていない。
・自社は兼業で農業を始めたばかりの企業です。販路を開拓するところから手探りで進めています。今後はいかにして自社商品をうりこむかという初期のところからが課題です。兼業のためあまり手(人件費)をかけることなく、いかにしてPRしていくかを考えていかなければならないと感じています。
・構成員の確保
・リーダー不在。
・高齢者の理解度の不足。
・高齢者で後継者なし。
・担い手の高齢化、後継者の育成、機械の更新(多額の投資がいるのが悩み)
・経営継承、福利厚生の充実。
・未だに小さい集落のイザコザ(現状・過去)の問題が山のようにあり、意思統一がなされていなく、田舎になればなるほどまだワダカマリが消えないような気がする。(集落単位の個々の力がまだ強い)
・運営については良かった。佐渡島内法人の内容が少しわかれば良いと思いました。
・意識の共有が難しく先に進めない。利益を生む事業の開発ができない。若手の現場担当者の確保が難しい。
・JA出資の会社のため、守られてやりやすい面も多々あるが、縛られてしまい、コスト削減(仕入etc)が非常にやりにくい。
・経営者でなく普及員ですが佐渡の課題は、高齢化と担い手への過度な集積です。
・経理や経営に関する研修が少ないので今回は大変良かったです。
・法人がスタートしたばかりで、どうなるやらと思っています。
・地域全体の合意形成が個々の事情が複雑で難しい。
・各戸の意思統一ができていない。法人設立してもメリットが生かせていない。
・若い世代不足ー新規就農者を行政と連携し雇用確保していく事が必要。
・経営ビジョンの共有ー設定にあたりトップダウンで構成員全体の意見の集約が出来ていない法人が多いのでは?ベクトルを合わせるための工夫が必要。
・後継者不足です。

 

研修当日は天気も優れませんでしたが、多くの方に参加していただくことができ、大変有難い思いです。
始めての佐渡でしたが、食べ物が大変おいしく、非常に豊かな土地だという印象を持ちました。
また機会があれば是非お邪魔したいと思います。

最後になりましたが、事務局を務めて頂いた担い手サポートセンターの神林次長には、大変細やかな所までサポートをしていただき、非常に助けられました。本当にありがとうございます。
また、現地で一緒に事務局を務めて頂いたJA佐渡、JA羽茂の職員の皆様にも御礼申し上げます。