農業経営指導実践研修会(Zoom愛知)

2021年3月18日(木)標記の研修会をZoomによるオンライン形式で開催しました。主催はJA愛知中央会。参加者は県内4JAから15名、中央会から1名となりました。

県中主催の県内JA向けの研修会でオンラインで行うのは初めてでしたが、県中事務局およびJAの協力の元、うまく進めることができました。

【内容】
1.支援マインド
2.農業経営分析の実務
3.経営分析演習

【アンケート結果】
1.支援マインド
(大変満足73.3%、満足13.3%、普通13.3%、不満0.0%、大変不満0%)
2.農業経営分析の実務
(大変満足60.0%、満足26.7%、普通13.3%、不満0.0%、大変不満0%)
3.経営分析演習
(大変満足46.7%、満足40.0%、普通6.7%、不満6.7%、大変不満0%)
4.総合評価
(大変満足53.3%、満足40.0%、普通6.7%、不満0.0%、大変不満0%)

【研修内容について】
・多品目のリスク分散や各項目から紐付けで提案してすることが勉強になった。また、農家の気持ちを尊重して良い方向に行くように話し合いをしていきたい。
・支援マインドについては、抜け落ちてしまっていた(良い提案をするべきという考えがあった)ので、非常に良い研修だった。
・支援マインドの認識が面白かったです。グループ討議の時間が短かったこととリモートの討議が難しかったです。
・経営支援の考え方について良く理解が出来ました。
・とても分かりやすかったが、JAのことをあまり理解していないように感じた。
・支援マインドという概念を考えたことがなかったので、まずはどのような心構えを持つべきか参考になった。
・経営指導の基礎が学ぶことができて良かった。将来は、営農指導と経営指導が出来る体制が必要である思いますから、次回の講義も受けたいと思います。
・現場感覚で経営状況がわかっていても、うまく誘導できない現状がもどかしく業務をしていた。個人の分析をいかにしていき、説明材料を作っていくかが重要であるし、組織として比較データの収集ができてれば精度があげられるかなと感じることができ良かった。
・とても参考になりました。ありがとうございました。
・zoomでは画面の共有ができ便利だと思いました。農協に特化していて分かりやすい内容でした。続き講義のロープレを行うと自信が持てそうだと思いました。
・2度目の聴講でしたが、非常に参考となりました。
・営農職員は生産指導、販売指導など産地をけん引する立場で仕事をすることがあるため、どうしても経営改善の必要な方や産地平均以下の方に対して経営改善の答えを押し付ける傾向にあります。その根底が間違っていると気づくだけでも受講してよかったと思います。また、支援マインドは農家支援もですが、部下育成にも通ずるところがあると感じました。
・農家対応にあたって、実践的であったところが、非常によかった。


【業務課題について】
・記帳指導担当が農家に会いに行き経営支援できる機会が少ない
・各品目の担当者同士がより連携して部門間連携をしていきたい。積極的に農家と関わりを持つことが大切で、信頼を得る。
・まずは、実践の機会を計画的につくる
・経営資料の集積
・他JAとの連携
・そこまで分析に踏み込めていないのが現状、業務の中に組み込むシステムができなければ誰もが継続性をもってそもそもやらずに終わってしまう。
・個人の分析結果のまとめ方恐らく品目担当ごとに感じることはあるものの、引き継ぐ体制ができていなく、担当が変わるとゼロから積み上げなければならない。個人データの収集。経営状況の提出を求めることのハードルが現状は高いように感じます。
・上司の経営分析の理解・ノウハウがない。
・農家さんと直接関わりがあるのは11ある営農センターだが、職員の質量が異なるので営農センター単位で活動するのが難しいと思われること。
・支援マインドの共有と、農家経営支援のJA内業務への組み込み等をどのように進めるべきか悩んでいます。また、当JAにおいて、記帳会組織は10地域中4地域なので、分析データの収集に地域差が生じるのではないかと感じます。
・自分は記帳代行業務を行っていますが、申告期間が短い為、決算書及び確定申告書の作成支援業務に追われ、経営指導を行う時間がないことがJAでの課題であります。また、経営指導を行う上で、農家との信頼関係が重要であると認識しましたが、定期的な人事異動は避けられず、必ずしも後任担当者が同等の知識、経験を有さない場合もあり、経営指導まで実施できない、しないこともあります。JA以外の課題として、経営が厳しい農家の方でも経営指導を望んでいない場合もあり、研修で学んだとおりこちらから経営指導を申し込んでも実践しないと思いますし、聞いてもくれないこともあります。(農家も経営が悪い理由を理解していますが、改善しようと行動に移さない方が見られます)ただ現在は、2年前に経営指導を実施した若手生産者が少しずつ経営改善されており、その生産者を見た周りの人が”JAで経営指導してもらえる””経営改善のヒントがもらえる””記帳代行に参加しよう”と口コミで広がってくれることを期待している最中です。
・経営診断分析をすすめる上で、まずは、農家の信頼を得るところが課題であると感じている。

愛知県のJAグループで研修を行うのは初めてでしたが、今回の研修会が、愛知の農業経営支援事業の発展の機会になってくれれば望外の喜びです。
最期に、企画段階から当日の対応までこなしてくれた事務局の相地さま、大変お世話になりました。慣れないところが多いZoomでのオンライン研修でしたがおかげさまで無事終わらせることができました。今後もどうぞよろしくお願いします。