設立初期法人運営管理研修会(新潟)

平成29年11月27日10:00~16:30、JA新潟中央会主催で表記の研修が行われました。場所は燕三条地場産業振興センターメッセピア。参加者は、県内の農業者及び農業法人役員32名、振興局ほか行政13名、JA関係者22名の67名となりました。

ありがたいことに、この研修には4年連続で講師を務めさせていただいています。少しづつ内容も代えており少しでも受講者の人に解りやすいものにしていきたいと思いました。

【内容】
1.経営と経営計画
2.集落法人の経営目的と目標の設定
3.決算書と会計から現状を把握する
補論.事例から考える集落営農経営

【アンケート結果】
1.経営と経営計画
(大変良かった48%、良かった50%、普通2%、いまいち0%、悪い0%)
2.集落法人の経営目的と目標の設定
(大変良かった51%、良かった46%、普通3%、いまいち0%、悪い0%)
3.決算書と会計から現状を把握する
(大変良かった45%、良かった48%、普通4%、いまいち3%、悪い0%)
〇.総合評価
(大変良かった46%、良かった54%、普通0%、いまいち0%、悪い0%)

【研修について】
・経営の目標についての考え方など自社の経営の考え方を経営に結び付けることが出来ると思うので良かった。
・決算書の見方が今まで以上に解りやすくなった。
・周囲でも組織化や法人化に向けた動きが活発になってきているので、今回の研修で学んだこと考えたこと、感じたことを業務に活かしていきたいと思いました。ありがとうございました。
・普段あまり気にしないこと(目的や目標の違い)や癖になっている考え(原因論ではなく目的論で考えた方が望ましい)を見直すきっかけになったと感じる。
・今後の業務に活かしていきたい。
・農業者の演習が中心であったので、農業者は前、関係機関は後ろと席を分けたら良いのでは。
・スケールメリットの解説も資料に掲載されるとよい。
・経営計画の立て方を順番に説明してもらい、大変解りやすかった。
・木下先生のお話の構成、話し方など大変聞きやすかったです。農業経営だけでなく企業経営課コーチングについても伺いたいと個人的に思いました。
・決算書会計からの項目は、不得手な分野だったので良いきっかけになりました。ありがとうございました。
・内容も面白く、話が自然に入ってきました。また新しい考え方が発見できました。
・財務状況の改善に着眼するだけの研修は多いが、今回は少し違う内容で、法人化の目的や理念、理想の重要性を再確認することができた。「考える」内容が良かった。
・考える機会があったこと。
・時間が不足のように思う。
・法人立ち上げ途中ですので非常に役に立ちました。
・内容の濃い研修をありがとうございました。
・今回初めて参加し、あらためて法人の厳しさも解り、又コミュニケーションの大事さや基本的な事を聞き、目標を立てる事の大切さや数字の見方等を改めて確認できてよかった。
・内容は良かったが、ぎっちり詰め込み過ぎの感があり、昼休みは1時間とってもらいたい。
・目的、目標、現状の整理について。決算書の見方
・農事組合法人は多いものの、県内(少なくとも当管内)に集落営農型はほとんどありません。従事分量配当は現実はないので、事例を変えたら良いと思います。
・内容が多くて早口だったので、初めての内容は理解しづらかったかも。中身はベースのある人には分かりやすかったです。眠くならなかった。
・受講者が自ら考える機会・時間をとりながら、一方通行の研修会とならないよう進行していた点が良かったと思います。
・現状把握での問題先送りや認知的不整合など勉強になりました。
・これから法人を設立するにあたり大変参考になりました。
・実践方式でやると理解が深まって良かったです。
・考え方を改めて考えさせられました。
・会計の流れ、決算書の見方は非常に参考になった。
・会計についてしっかり学べてよかった。スッキリしました。
・午後の時間が長かった。
・講師の説明がメリハリがあり聞きやすかった。
・演習が多くて良かった。実践したいと思います。
・木下講師の講義は大変解りやすかった。考える事に力点を置いた研修内容で有意義であった。
・経営と計画と現状把握がよくわかった。決算書が難しかった。
・すべてにおいて解りやすい講義であった。今までで一番解りやすい点が一番良かったと思う。
・説明内容がわかりやすかった。声が聞き取りやすい。演習や発表、話し合いが多く取り入れられていることから、講義に集中できた。
・考える研修でなかなか難しい話も、答え合わせ的に補足を入れてもらい聞きなれない単語も飲み込めたと思います。
・演習を多く取り入れて集中を切らさず受講できた。法人設立の苦労話、運営の成功、失敗等の事例をたくさん聞きたかった。
・決算書についての説明がわかりやすかった。管内の法人向け研修会の講師として来てもらいたいと感じた。
・基本的な例も多く大変勉強になった。実体的な話で聞きやすく、解りやすい研修だった。
・貸借対照表の見方が解らなかった。
・理解しやすく大変良かった。ありがとうございました。
・経営計画策定について、一般的なプランニング手法よりも集落内・法人内でどのように合意形成へ導くのかのファシリテーション技術に重きを置いていた点が、より実践てきな内容に思われました。
・演習が多く、内容的にも各法人から複数の参加者があるとより面白いと感じた。会場が暑かった。
・説明がわかりやすかった。長時間で多少疲れた。

【地域や法人の課題】
・若い世代が話し合いにあまり入ってこず、高齢の役員ばかりが議論している。ノウハウがわからないので会話に入ろうにも入っていけないという面もある。如何にして知識や技術を受け継いでいくか。
・基盤整備が進んでいない。若者が少ない。
・将来の担い手の確保、雇用人材の確保。
・息子世代の人数のすくなさ。
・地域の若い担い手が、世代交代の進まない既存法人に引き抜かれ、地域の担い手がJAから離れていく危険がある。
・後継者不足。今の役員が若手の意見を聞いてくれない。(発展的に考えてもつぶされてしまう)
・人の確保
・後継者の育成、労働環境、経費の高騰、米価の下落、減収
・品目横断対策時にできた法人が多く、10年ほど経過しました。課題は次世代へどうつなげるかにつきます。リーダーは変わらず農地を預けた人たちはまかせっきりで他人事になってしまいました。よって新しい取り組みがほとんど見受けられず、活力を感じません。このままではメンバーの高齢化と同時に解散する組織が続出するのではと心配です。
・年齢構成。職種(今までの)バラエティが薄い。
・法人化を機に農業より離れてしまう農業者がおり、役員、構成員の負担が年々増加している。
・全員参加型の活動にすることが大切だと思います。
・高齢化や後継者不足により法人設立後の若年層への移行が心配。
・第二領域の問題が先送りされている現状があります。特に後継者問題、高齢経営者が増えてきており今後10年後が心配という声を聞きます。このような組織をどう支援していくかが課題かなと思います。
・大変ためになった。特に最後。
・法人作業にメンバーが限定的、広範囲に厳しい作業をやるメンバーが少なく若手が苦労している。
・後継者不足。法人に集落の草刈、江さらい等が集中してしまう。
・皆の意見を取り込む必要があるものの、認知症気味の高齢農業者や会議がなかなか進まない(だらだら会議する。若者は忙しい。話が通じない。自分の話ばかりする。忘れる。など)。形にならず、若手のやる気が削がれて人が離れる傾向にあり。
・百姓意識の改造。同じ方向に向ける事。
・立ち上げやその後の役員の合意形成。
・後継者問題。農業機械の買取問題。
・次世代の継承。

・米以外の取り組みを導入拡大する。内部留保を高める。経営の担い手を育てる。
・固定費の増加・・・まさに当てはまっている。作業者の高齢化
・条件不利地の引き受け多くなり、コスト増大→効率悪化。支えきれないので耕作放棄地増加。
・後継職員(若手)の確保、研修、定期雇用はいなくなる。就労条件の整備必要。
・担い手間での受託地整理、集約化必要。
・後継者確保。園芸導入、米価下落。園芸導入の際の所得確保。
・今回提起された内容に包含されています。
・継続性をどうするか。
・内部留保分の考慮が甘いと若手オペレータの定着、機械更新計画を踏まえた内容を提示しても分配金にばかり関心が強くて困る。
・中山間地の補助条件の劣悪さ。高齢化。集落を越えた連携が必要。
・とりまとめ役がいない。

 

4回目の研修でしたが、受講者からの評価もいただき一安心しています。農家さん向けの研修ではここが一番大規模に実施されるので、毎回私も今後も勉強になります。今後も対象や内容を検討しさらにブラッシュアップしていきたいと考えます。

最後になりましたが、事務局の佐野室長、神林次長、樋口審議役、ほか皆さま、大変お世話になりました。今後もどうぞよろしくお願いします。

 

尚、燕市と三条市は共に金属加工で有名な街です。