2017年8月30日~9月1日の3日間、JA長崎中央会と長崎県農林部主催の標記の研修が開催され講師を務めました。
出席者は、県内7JAから29名、基金協会から2名、5つの振興局から10名の参加がありました。

従来、前後期で5日間でやっていた内容を3日間に圧縮して開催しました。
【内容】
1.農家への経営支援の基本
2.JA の農業経営管理支援事業について
3.経営分析の進め方
4.いちご農家の経営分析演習
5.経営目的・目標と事業計画
6.肥育農家の経営分析
7.経営分析のフィードバック
8.コミュニケーションスキル
9.個別経営支援(経営コンサル)
10.受講者の目標設定

【アンケート結果】
1.農家への経営支援の基本
(大変良かった51%、良かった41%、普通8%、いまいち0%、悪かった0%)
2.JA の農業経営管理支援事業について
(大変良かった41%、良かった51%、普通3%、いまいち0%、悪かった0%)
3.経営分析の進め方
(大変良かった46%、良かった43%、普通8%、いまいち3%、悪かった0%)
4.いちご農家の経営分析演習
(大変良かった49%、良かった40%、普通11%、いまいち0%、悪かった0%)
5.経営目的・目標と事業計画
(大変良かった49%、良かった46%、普通5%、いまいち0%、悪かった0%)
6.肥育農家の経営分析
(大変良かった40%、良かった30%、普通19%、いまいち11%、悪かった0%)
7.経営分析のフィードバック
(大変良かった50%、良かった39%、普通8%、いまいち0%、悪かった3%)
8.コミュニケーションスキル
(大変良かった50%、良かった38%、普通9%、いまいち3%、悪かった0%)
9.個別経営支援(経営コンサル)
(大変良かった38%、良かった50%、普通12%、いまいち、悪かった)

 

 

 

 

 

【研修会について】
・決算書や地域の状況を踏まえたうえで、本人から現状、目標、行動を聴き取ることの大切さを学ぶことができた。実際、演習を通して自分の目標や行動計画をきちんと考えることができることに気がついた。また、「質問される」=「自分の意見をきいてくれる」は認められているのだと感じ、自信につながることを実感した。
・経営分析の演習で、畜産は技術が高すぎて理解が難しかった。
・職員としてのコミュニケーションスキルの向上のため、大変役に立つ研修となった。特にロールプレイングの演習は良かった。
・申告書や改善計画書の基本的な見方、用語の説明、計算の仕方について学べ、内容の充実が高まると感じた。
・グループ学習を通じて色々な人達と意見を交えながら話をすることができたと思う。経営分析の実習は初めてということもあり、とても難しく感じ、仮設を立てることは頭を使った。初めてだからこそ間違ってもいいと思い、発言ができたと思う。
・経営分析診断にとても興味を持つことができた。経営診断は専門的な知識は必ずしも必要でないと聞いて驚いた。コミュニケーションスキルを磨いて、私でもできることから始めて行きたいと思った。グループワークは楽しくできた。
・フィードバックについて考えるのが難しかった。何をフィードバックして良いかわからなかった。
・演習を中心に行ったので大事なところを意識することができて良かった。
・経営分析のデータが整理されていなくて見にくかった。(実際は整理されていると思う)
・決算書の見方や分析のやり方が少しでも理解できてよかった。肥育牛の経営分析は非常に難しかった。フィードバックのシュミレーションは、同じ班の中の同年齢の人たちだったのでリラックスできたが、実際の農家に対しても自然体で話せるように経験値をあげていく必要があると感じた。一方的に聞く講義ではなかったので、楽しく学ぶことができた。
・コミュニケーションの大切さやコツが分かりやすかった。
・班が毎日変わるのでなく、研修期間中同じだったので、グループワークがやりやすかった。
・実際の数値やデータなどを用いながらの演習があり、経営支援のイメージができたが、申告書やデータ表のそれぞれの数値等が何を示し、そこから何が読み取れるのかも詳しく学びたかった。
・今まで、会話のキャチボールが下手であったが、今回のコミュニケーションスキルの演習で話し方が、少しうまくなったような気がした。
・昨年の確認ができ、後輩にも受けてもらいたい。講師の話すスピードが速すぎた所があった。前期/後期の研修は2回目で確実性が出てくるので、是非2回して欲しいし、先々では受講した者も事務局または講師側に立って、別の視点からも見てみたい。
・実践的な演習が多くあったので、とても勉強になった。
・なかなか経験がない肥育の経営分析は難しかった。コミュニケーションスキルについては、経営分析だけでなく営農指導でも使えるので良かった。
・今回の研修では分析診断だけでなく農家とのコミュニケーションの取り方など勉強になった。
・今まで気づかなかった視点から見ることができた。農家の皆さんには優しく接することができそうな気がした。
・肥育農家の分析は難しく感じられた。今回の研修でいかに組合員との会話、上手な話し方、聴くことの大事さ、大切さが分かった。人前で話すことが苦手であったが、この研修を今後、活用していきたいと思う。
・今回の研修で学んだコミュニケーションスキルを今後の仕事に活かして行きたいと思う。
・経営支援と経営コンサルの基本の一番根っこを学習できた。「農家にいくら本気になってもらうかが一番重要だ」と強く感じた。コミュニケーションは習うより慣れろ、経験と場数を踏むことを実践していきたい。
・今回の研修に参加して視野が広がった。いろんなことに触れることができて、経営分析や演習を通してたくさんのことを学ぶことができた。
・コミュニケーションスキル等は普段の職場で活かせるので、今後も身に付けたいと思った。経営分析の演習はもう少し時間をもらいたかった。
・スクリーンの内容が見えなくて講師の考え方が伝わらなかった。
・行動設定フェーズの最後に「激励、後押し」とあったが、あのようなセリフは、それまでヤル気が湧いていたかもしれない農家を一気に消沈させてしまうと思う。「結局は他人事だから。自分の仕事はここまで」と言われているも同然。そんな言葉は激励、後押しにはならないと思う。農家がこの言葉でヤル気を増すことができるか疑問を感じる。

【経営支援事業の課題】
・不振農家の現状を上司につなぐことができないため、不審農家になる前の指導、支援が進まない。青色申告記帳、税申告をするための人手不足でこれ以上できない。農家の要望は多いが実質無理。
・一人一人の生産への経営は診断でもないので、専門の人を少しでも農協において対応できるようにしてほしい。
・合併して10年超、今頃バタバタして「営農振興」を経営者が求めているが、「時すでに遅し」の感あり。10年前に早く取り込んでいればと考える。
・部門間の情報共有が少ない。
・経営に対して専門的な知識が必要でないのはわかったが、基本的な面も分からない場合があり、問題になることもあると思う。
・私のJAではそういうことをしているかどうかはわからない。ただ、支店と購買未収金の回収困難者とは文書を通じて、何かやり取りをしているようなので何らかのことはされているように感じる。
・職員全体が今回のような講習を受けていない。
・県、JA等の関係機関での事前打ち合わせ時間が、個別支援になると多くなっていくのではないか。
・人員不足のため、業務の中で経営分析ができるかどうか難しい状況にある。また、経営陣の営農に対する理解がないように感じる。
・このようにざっくばらんに話せる機会を作ることが大事である。特に若手には。
・経済、金融、営農と3者連携を強める必要がある。
・上司が営農指導員は、組合のお金にならないと思っている。(実際に言われた)本店は数字ばかりを指導員に求め、指導員は農家がやれること、儲かること、方法を考えているので数字ばかり追えない。
・親身になって組合員さんとの話をするように。
・チームを結成して、問題を共有化し農家の経営を改善するとともに債権の回収を図る共通認識を持つ。農家の主体性を活かす支援事業に重点を置く。
・人手不足、土台づくり。
・職員数は減ったのに業務量は変わらない。農家は減っているのに農家の皆さんは昔のように頻繁に会いにきてほしい、現場に来てほしいという。農家には良い顔をして職員には妥当な賃金を払わずに働けというが無理。振興局もJAも若い人が定着しない、頼りにならない上司が多い。社会人としての常識がない人がいる。

 

今年は5回目の研修会で、今回は少々趣向を変えたので多少の混乱がありましたが、無事前後期の研修を終えることが出来ました。これも事務局方の厚い対応によるものだと思います。研修内外でも様々お気遣いいただき、宮﨑次長、松浦係長、福田さま、今年もどうもありがとうございました。
今後もどうぞよろしくお願いします。